区長に就任してから1か月と少したった。今まで文字通り走り続けてきた。夏休みを数日もらって、やっと休める、少し立ち止まって、距離をおいて自分を見れると思っていた。ところが、お休みになったとたんに、止めどもない不安と孤独と無気力に襲われた。何かしなくては、実務的なことでも用事でもなんでも。事実、家のこととかできていない買い物とかは山のようにあった。前の職場のメールアドレスの閉鎖さえできていない。就任してから毎日が会合、面会、数々のミーティングがぎっしりで、目の前にあるものに集中してうまくこなし、新しいことを一生懸命学んだ。どの人にも誠実で正直で親切であろうと努力してきた。
その中で新型コロナウイルス感染症の第七波。できること、やらなくてはいけないことは何か。今までの経験で行政機構はしっかり動いている。専門知識も人間関係も経験もない私があれこれ言ったら余計仕事を増やしたり、ややこしくするのではないか。でもコロナに正解はない。今やったことが第7波の後に来るかもしれない8波かWITHコロナ社会の備えになるべきだと思った。私ができることは区民の立場で考え、区民とコミュニケーションすることだと思った。
昨日は結構遅くまで映画を見ていたので、8時すぎになって起きた。どうしてか暑くなる前に走ろうと思い立った。4月に日本に戻ってからジョギングをやめてしまった。なんと早4か月。代わりにこの4か月、10年以上の禁を破って喫煙している。たばこを吸うとどうしても走る気にならない。緊張を不安を喫煙で和らげることができないのは経験的に知っている。むしろストレスのスパイラルに巻き込まれていく。運動の後の気持ちよさと自己肯定感もよく知っている。よし、せっかくの夏休みを活かしてギアチェンジだ。ダイエットの前の焼肉ではないが、私は最後に残った二本のケントのメンソールを吸って終わりにしよう。それで走ろう。
走る前に体重を計ったら体脂肪が27%でびっくりした。2年前の夏は23%だったような。25%かもしれない。選挙とその後の仕事で体重は数キロ減った。ジョギングも空手も筋力トレーニングやめて、筋肉が落ちたんだ。日本に帰る直前まで私はほぼ毎日走り、週に2~3回の空手の稽古をしていた。走りるときはポッドキャストや参加したかったイベントの録音とかを聞く勉強の時間でもあった。頭が疲れているときは音楽を聞く。そんな生活が気に入っていた。
この暑さの中で4か月ぶりのジョギングはきつかった。寒さや雨の中で走るのは慣れているけど暑さは全く慣れていない。どこを走っていいかわからないので、今日は近くの善福寺公園をまずは走ってみよう。井草八幡宮を見つけられたらラッキー。ランニングコースを自動生成してくれるアプリを試そうかと思ったけど、ややこしすぎてあきらめた。
善福寺公園まで1キロ弱。公園内を走り始めてすぐ選挙にときにもお世話になったベテランランナーYさんとばったり会う。ジョギング再開DAY1で知っている人に会うなんてついてる。少ししゃべって息を整える。「善福寺公園を一周したら約2キロ。少し一緒に走りますか?」と誘ってくれる。ありがたい。慣れないうちはこの2キロを軸にしてプランすればいい。ところがこの2キロの途中で、「すいません、ちょっと歩いていいですか?」とYさんに弱音を吐くはめに。暑さの中で無理したらまじでまずいと思った。こんなに走れないなんて。家に戻ってウォッチの記録は合計6.19キロ。Yさんと別れた後はずっと家まで歩いていたので実質走ったのは4.5キロくらいか。まあ初日だからよしとしよう。再開したことに意味がある。